新型コロナウィルス感染症の感染拡大に伴い、観光業をはじめ、多くの方が苦しい状況に置かれています。一刻も早くこのウィルスによる社会の混乱が収束し、幸せな生活が取り戻せるよう、今気を付けるべき事、将来のために準備しておくことを〝日々の暮らし〟に焦点をあてまとめてあります。
新型コロナウィルスを想定した新しい生活様式
2020年5月4日の新型コロナウィルス感染症専門家会議からの提言を踏まえ、新型コロナウィルスを想定した「新しい生活様式」に関する具体的取り組み、実践例が厚生労働省のHPに掲載されました。
一人ひとりの基本的感染対策
感染防止の3つの基本
①距離の確保 ②マスクの着用 ③手洗い
<その他の注意事項>遊ぶなら屋内より屋外、症状がなてもマスク着用、家に帰ったらすぐに着替えるなどが挙げられている。
※高齢者や持病のあるような重症化リスクの高い人と会う際には、体調管理をより厳重にする。
移動に関する感染対策
<主な注意事項>感染流行地域からの移動、感染流行地域への移動は控える。
帰省や旅行はひかえめに。出張はやむを得ない場合のみ。
(発症した時のために)誰とどこで会ったかをメモしておく。
日常生活を営む上での基本的生活様式
<主な注意事項>咳エチケット徹底。こまめに喚起。3蜜の回避。
体調がすぐれない場合は無理をせず療養。
日常生活の各場面別の生活様式
買物
<主な注意事項>通信販売の利用。少人数で空いた時間に。電子決済の利用。
商品への接触は控えめに。レジに並ぶときは前後にスペース。
娯楽、スポーツ等
<主な注意事項>公園は空いた場所、時間を選ぶ。ジョギングは少人数で。
(店舗利用は)予約制を利用してゆったりと。歌や応援は距離をとるかオンライン。
公共交通機関の利用
<主な注意事項>会話は控えめに。混んでいる時間帯を避ける(時差通勤、時差通学)。
徒歩や自転車の利用。
食事
<主な注意点>持ち帰りや出前、デリバリー。屋外を活用。
大皿は避けて個々に取り分ける。横並びで座る。グラスやお猪口の回し飲みは控える。
冠婚葬祭など
多人数での会食を避ける。体調がすぐれない場合は参加しない。
働き方の新しいスタイル
<主な注意事項>テレワークやローテーション勤務。時差通勤。オンライン会議。名刺交換はオンライン。対面での打ち合わせは換気とマスク。
専門家会議で提言された内容をもとに厚生労働省のHPに掲載された実践例をみていくと、新型コロナウィルスを想定した「新しい生活様式」のなかには新型コロナウィルス第1波の収束後も今秋以降予想される第2波、第3波、また新たなウィルスの脅威に備える為、引き続き継続して取り組むべきであろう内容も含まれている。専門家会議による提言を注意深く読みとくことで、新型コロナウィルス収束後も必要となる~新しい生活様式(アフターコロナ)~への*パラダイムシフトに今から備える事が肝要といえよう。
パラダイムシフト(英: paradigm shift)とは、その時代や分野において当然のことと考えられていた認識や思想、社会全体の価値観などが革命的にもしくは劇的に変化することをいう。パラダイムチェンジともいう。
Wikipedia引用
新型コロナウィルス収束後の新しい生活様式(アフターコロナ)
専門家会議の提言から読み取る、ウィルス収束後も必要となる(新型コロナウィルス感染症をきっかけとした)変化
意識の変化
・体調がすぐれない場合は無理をせず療養
努力する事、頑張ることが美徳とされてきたこれまでの日本人の美意識を大切にしつつも、他者を思いやるための自重が貴ばれる意識との共生
生活スタイルの変化
・通信販売の利用、オンライン決済の利用
対面での直接的な接触交流を大切にしつつ、オンラインを活用した間接的な非接触交流の活性化
社会構造の変化
・時差通勤、時差通学
限られたインフラのなかで効率を優先した画一的発想から、重層的になった社会インフラを有効に活用した多面的な発想へ
コロナ禍をきっかけに9月入学の検討が行われています。こうした議論が深まることも大切。
ビジネスモデルの変化
・テレワーク、オンライン名刺交換
ビジネスシーンにおいても直接的な接触交流の価値を大切にしつつ、オンラインを活用した非接触交流の活性化
新しい生活様式(アフターコロナ)に必要なツール
〝日々の暮らし〟に焦点を当て、コロナ禍を起因とする新しい生活様式(アフターコロナ)に必要なツールをまとめると下記のものが挙げられる。目新しいものではないが、ひとつひとつは実は近年、諸外国と比べ日本が立ち遅れつつある分野ともいえる。コロナ禍をきっかけに世界の変化のスピードに対応し、また先んずれば、アフターコロナの世界の中において新しい豊かな生活様式(クールジャパン)を確立し各分野にも波及していくのではないだろうか。
インターネット、Wi-Fi環境の整備
インターネットの普及率はアジアの諸外国と比較しても高いレベルにある。この表からは読み取ることはできないが、市中におけるFreeWi-Fiの普及状況は他国と比べ我が国は整備が遅れていることが懸念される。
スマートフォンの普及
我が国のインターネットの普及率は高い値にあったものの、スマートフォンの普及率となると韓国やヨーロッパの諸外国と比べ立ち遅れていることがみてとれる。
人との距離をとることが求められるコロナ禍においてスマートフォンはビデオ通話などを利用することで非接触交流でも相手の表情を認識できるなど、愛する人や大切な家族と絆を深める重要な手段となる。スマートフォンやタブレットの利用を改めて促したい。特に高齢者の方に豊かな老後の暮らしのため、積極的に取り組んで頂きたい。そのため、家族や地域のコニュニティー、行政が積極的に関与する事も必要な取り組みと考える。
オンライン決済の普及
キャッシュレス決済に関しては各国の通貨に対する信用度や生活スタイルなど、国ごとに事情が大きく異なる。そうしたことを考慮しつつも、我が国はドイツと共に他国と比べキャッシュレス決済の比率は低くとどまっている。
日本クレジット協会の翌2016年の資料をみると、日本はキャッシュレス決済の比率が低いという事はすでに触れたが、キャッシュレス決済のほとんどがクレジットカードによるものであることがわかる。デビットカードや電子マネー等プリペイド式決済など、キャッシュレス決済の多様化の点においても日々の暮らしに浸透していないことがわかる。日本の国民性を鑑みた時、(キャッシュレス)決済の時点で銀行口座から自動的に引き落とされ、かつポイントも付与されるデビットカードが今後普及していくのではないかと感じる。
国内のキャッシュレス決済には以下のものがある。クレジットカード決済、銀行決済(ネットバンキング)、(通信)キャリア決済、デビットカード決済、電子マネー決済(Suica、楽天Edyなど)、ID決済(PayPay、楽天Payなど)、コンビニ決済。
我が国では2019年秋の消費増税をきっかけとして、電子マネーの普及が進みつつある。電子マネーを含むキャッシュレス決済はコロナ禍においては感染拡大を抑える手段として期待できる。新しい生活様式(アフターコロナ)においてもキャッシュレス決済は必要なツールとして普及が期待される。
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